概要

スクラムの5つのイベントの1つであるデイリースクラムは、15分間の短いミーティングです。
開発者が自ら進行し、その日の作業内容を明確化し、必要に応じてスプリントバックログを調整します。また、作業を妨げる障害を特定し、チーム全体で共有する場でもあります。

デイリースクラムの目的

デイリースクラムの目的は、チームメンバーが昨日の作業を確認するだけでなく、今日の取り組みを計画し、スプリント目標を達成するための障害を早期に特定することにあります。
このミーティングは、チーム全員が一日を通じて同じ方向に進むための調整の場です。
また、メンバーが個々のタスクだけでなく、チーム全体の進捗を意識し、課題の共有と解決を考えることで、スプリント全体の効率を向上させる役割を果たします。

進め方

デイリースクラムは毎日同じ時間と場所で行うことで、シンプルさを保つのが理想的です。

多くのチームが活用する「3つの質問」を基に進めます：

昨日、スプリント目標を達成するために何をしたか？
今日、スプリント目標を達成するために何をするか？
進捗を妨げる障害は何か？
ただし、これらの質問に固執する必要はなく、スプリント目標とスプリントバックログの調整に役立つ方法をチームが選ぶのが重要です。
形骸化を防ぐためには、進捗状況の共有がしっかり行われているかを見直すことが必要です。
プロダクトオーナーやスクラムマスターも、場合によっては参加できますが、開発者が主体で進行する点が大切です。

よくある課題と対策

議論が長引く場合：別途ミーティングの場を設ける。
ステータス報告に陥りやすい：スプリント目標と関係ない個人的な作業を排除し、目標に焦点を当てる。
共通のタスクボードがない場合：視覚的な進捗共有ができないと形骸化しやすい。
これらを防ぐには、スプリント目標にフォーカスし、タスクボードを活用して全員が進捗を把握できる環境を整えることが有効です。

結論

すでに実施しているチームも多いと思いますが、本来の目的であるスプリント目標の達成に焦点を当てることが重要です。
スクラムの3つの柱である「透明性、検査、適応」を意識し、デイリースクラムを効果的に活用しましょう！